在宅介護をしている家族は介護サービスについてよく知っておく必要があります。利用できるサービスを知っておくことで何か起こった際も適切な判断・行動ができるからです。まず介護サービスは、地域密着型サービスと施設サービスの二つに大別されます。そこから細かく見ていくとさらに多くの種類に分けられ、一人ひとりで異なるニーズにしっかり対応できるように体制を整えられています。
地域密着型サービスは、その名のとおり地域に根ざした介護サービスのことです。住み慣れた地域で老後を過ごしたいと思う人は多いでしょう。地域密着型サービスでは、訪問介護(看護)・小規模多機能型居宅介護・通所介護などさまざまな種類があります。基本的に自宅で生活を続けながら、介護職が自宅に訪問したり高齢者が施設に通ったりして介護サービスを受けることができます。高齢者が入所して生活をするグループホームも、地域密着型サービスに分類されます。グループホームは介護施設というよりも、認知症の高齢者が少人数で共同生活を送る場として認識されています。
施設サービスは、特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・介護療養型医療施設の3つが挙げられます。いずれも施設に入所して、介護職をはじめとした専門職から介護サービスを受けることができます。特別養護老人ホームは、寝たきりや医療依存度が高い方の入所にも対応しており、看取りケアを行うこともあります。
介護老人保健施設は入居者の在宅復帰を目的としており、入所期間は概ね三カ月~6カ月が多いようです。急性期の状態から脱して、自宅に戻るには身体的に不安の残る状態の高齢者が利用する施設です。介護療養型医療施設は療養病床とも呼ばれ、要介護で長期間の療養が必要な方が利用対象です。医学的管理に基づき、介護・医療サービスを提供しています。